タイトル
     2024 年度 後学期  理工学部 物質・環境類 日英区分 :日本語 
  
有機反応化学   
時間割コード ナンバリング 科目分野
TB8B44 TB-3-MD2023-J  
担当教員(ローマ字表記)
  菅野 研一郎 [Kanno Kenichiroh]
対象学生 対象年次 単位数
  2年次 ~ 2
授業の目的  
この授業の目的は,(1)エノラートイオンの反応,(2)求電子性アルケンと求電子性芳香族の反応,(3)多環芳香族とヘテロ芳香環の反応,(4)ラジカル反応,および(5)転位反応の基礎を理解することである.さらに,有機化学Ⅰ,およびⅡで学んだ内容も併せて,有機化合物の合成計画の立案について,その基礎を理解することを目指す.
 
授業の到達目標  
以下の「授業概要」に挙げる各種の反応に関して,反応の生成物,選択性,反応機構を理解し,その原理を説明できるようになることを目標とする.
 
ディプロマポリシーとの関連(評価の観点)  
A: 諸科学についての基礎的知識と理解 ◎
B: 論理的・創造的思考        ◎
C: コミュニケーション能力      -
D: 社会的論理観・国際性       -
E: 理工学基礎の知識とその理解,および活用能力 ◎
F: 理工学専門の知識とその理解,および活用能力 〇
G: 探求・創生能力,問題解決能力,および実践的能力 -
(◎:特に重要、○:重要、△:評価対象、-:該当しない)

 
授業概要  
有機化学分野の研究・教育に実務経験のある教員が授業を担当する.
教科書として奥山格ほか「有機化学」改訂第2版(丸善)を使用し,その中の以下の章の内容を学ぶ.
・17章 エノラートイオンとその反応
・18章 求電子性アルケンと芳香族化合物の求核反応
・19章 多環芳香族化合物と芳香族ヘテロ芳香環化合物
・20章 ラジカル反応
・21章 転位反応
・22章 有機合成

 
授業の形式(授業方法)  
講義形式で行う.毎回,理解度を確かめるための課題を課す.
 
授業スケジュール  
1.授業の概要説明,有機化学Ⅰ,Ⅱの復習
2.エノラートイオンとその反応(17章)(1)
  ケト-エノール互変異性化,α-ハロゲン化反応
3.エノラートイオンとその反応(17章)(2)
  アルドール反応,交差アルドール反応,Claisen縮合
4.エノラートイオンとその反応(17章)(3)
  活性メチレン化合物,エノラートイオンのアルキル化,リチウムエノラート,エナミン法
5.求電子性アルケンと芳香族化合物の求核反応(18章)(1)
  α,β-不飽和化合物への共役付加,有機金属化合物の付加,エノラートの共役付加
6.求電子性アルケンと芳香族化合物の求核反応(18章)(2)
  付加-脱離機構,ベンザイン機構,ベンゼンジアゾニウム塩を経る反応
7.ここまでの総括と中間試験
8.多環芳香族とヘテロ芳香環(19章)(1)
  多環芳香族の種類と構造,求電子反応
9.多環芳香族とヘテロ芳香環(19章)(2)
  ヘテロ芳香環の種類と構造,求電子反応など
10.ラジカル反応(20章)(1)
  ラジカルの構造と安定性,結合解離エネルギー,アルカンのハロゲン化
11.ラジカル反応(20章)(2)
  ベンジル位とアリル位のハロゲン化,アルケンへのHBrのラジカル付加
12.転位反応(21章)(1)
  カルボカチオンの転位反応
13.転位反応(21章)(2)
  窒素,酸素原子への転位反応,シグマトロピー転位
14.有機合成(22章)(1)
  逆合成解析の基本
15.有機合成(22章)(2)
  逆合成解析の演習
 
授業時間外学修情報
「学修」とは授業と授業時間外の予習・復習などを含む概念です。1単位につき45時間の学修が必要です。
学則で定められている1単位の時間数は次のとおりです。
講義・演習    授業15~30時間、授業時間外30~15時間
実験・実習・実技
 
予習:教科書を読み,例題,本文中の問題を解く.
復習:授業で説明された内容を教科書の記述でも確認する.毎授業で課す課題に取り組む.

 
成績評価基準(授業評価方法) 及び 関連するディプロマポリシー  
成績は,毎授業で課す課題の提出状況(30%)と,中間・期末両試験の結果(70%)に基づいて評価する(関連するディプロマポリシー:A,B,E,G,H).

授業で扱った有機化学反応に関する理解度を,おおむね以下の基準に従って判定する.
C:各種の反応の主生成物を,構造式で正しく書き表すことができる.
B:評価Cの項目に加え,巻き矢印を用いて反応機構と選択性の原因を正しく説明できる.
A:評価Bの項目に加え,簡単な有機化合物の合成計画を立案できる.
試験結果の上位者には,評価Sを付ける場合がある.
授業へ積極的に参加する姿勢を評価に加える場合がある.
 
受講条件(履修資格)  
物質・環境類の2年生の授業である。
 
メッセージ  
この授業では,有機化学の学問的内容だけでなく,有機化学が我々人間の生活のさまざまな場面で役立っていることも知ってもらいたいと思っています.授業の理解度で重視するのは,単なる知識の暗記ではなく,基本原理の理解に基づく理論の構築ができることです.そのため,過去に学んだ重要事項も折にふれて復習しながら進める予定です.
 
キーワード  
反応機構
反応性中間体
立体選択性
位置選択性
置換基効果
実務経験
 
この授業の基礎となる科目  
有機化学Ⅰ,有機化学Ⅱ
 
次に履修が望まれる科目  
有機合成化学
 
関連授業科目  
なし
 
教科書  
教科書1 ISBN 9784621089774
書名 有機化学
著者名 奥山格, 石井昭彦, 箕浦真生著,奥山, 格,石井, 昭彦,箕浦, 真生, 出版社 丸善出版 出版年 2016
備考
 
参考書  
参考書1 ISBN 9784621089767
書名 有機化学改訂2版問題の解き方 = ORGANIC CHEMISTRY
著者名 奥山格 著,奥山, 格, 1940-, 出版社 丸善出版 出版年 2016
備考
参考書2 ISBN 9784621081792
書名 『有機化学』ワークブック : 巻矢印をつかって反応機構が書ける!
著者名 奥山格 著,奥山, 格, 1940-, 出版社 丸善 出版年 2009
備考
参考書3 ISBN 9784759814729
書名 ボルハルト・ショアー現代有機化学
著者名 K.P.C.Vollhardt/[著],Vollhardt 出版社 化学同人 出版年 2011
備考
参考書4 ISBN 9784759814736
書名 ボルハルト・ショアー現代有機化学
著者名 K.P.C.Vollhardt/[著],Vollhardt 出版社 化学同人 出版年 2011
備考
参考書5 ISBN 9784759819458
書名 困ったときの有機化学
著者名 D.R.クライン 著,竹内敬人, 山口和夫 訳,Klein, David R., 1972-,竹内, 敬人, 1934-,山口 出版社 化学同人 出版年 2018
備考
参考書6 ISBN 9784759819465
書名 困ったときの有機化学
著者名 D.R.クライン 著,竹内敬人, 山口和夫, 木原伸浩 訳,Klein, David R., 1972-,竹内, 敬人, 19 出版社 化学同人 出版年 2019
備考
参考書7 ISBN 9784759819380
書名 スミス有機化学
著者名 Janice Gorzynski Smith 著,山本尚, 大嶌幸一郎 監訳,大嶌幸一郎, 髙井和彦, 忍久保洋, 依光英樹 出版社 化学同人 出版年 2017
備考
参考書8 ISBN 9784759819397
書名 スミス有機化学
著者名 JaniceGorzynskiSmith 著 ; 山本尚 監訳 ; 大嶌幸一郎 監訳 ; 大嶌幸一郎 〔ほか〕訳,Janice 出版社 化学同人 出版年 2020
備考
 
教科書・参考書に関する補足情報  
 
コース管理システム(Moodle)へのリンク  
 
授業言語  
日本語
 
学生用連絡先  
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学生用メールアドレス  
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オフィスアワー (※教員が研究室に在室し、学生からの質問・相談等に応じる時間のことです。)  
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教員ホームページ  
https://sites.google.com/gunma-u.ac.jp/organosiliconlab/
 
関連ホームページ  
 
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