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社会学の領域からコミュニケーションを論じる。言語行為論、アーレントの公共空間論、ハーバマスの公共圏論・コミュニケーション論を中心に、社会の共同性の問題を論じると共に、情報化社会における公共圏の問題と、いわゆる「日本的」コミュニケーションの問題についても考える。 カリキュラムポリシーの「4.高度情報社会の特質を専門的・多角的に読み解く力や問題解決能力を養成する教育」に対応する科目である。
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(1)発話行為論、アーレントの公共空間論、ハーバマスの公共圏論・コミュニケーション理論に関する基本的な概念と議論が理解できる。 (2)望ましい公共空間やコミュニケーションについて議論できる。 (3)上記のことを通じて、現代社会で起こるさまざまな現象を批判的に見ることができる。
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ディプロマポリシーのうち次の項目に対応する。
2.情報社会に生起する組織や地域社会の諸課題に関心を持ち、その解決に意欲を持つこと 3. 科学的・批判的に思考・判断する能力を有し、自ら得た知見を分かりやすく説明・伝達する能力を備えていること
評価の観点は以下の通りである。
(1)社会情報過程の理解 〇 (2)組織と社会の諸課題への関心 ◎ (3)科学的な思考力と伝達能力 〇 (4)データの収集・分析能力 ― (5)外国語運用能力 ―
(◎:特に重視する,〇:重視する,△:評価対象,―:評価対象としない)
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次のようなトピックについて展開する。言語行為論の展開/アーレントによる公共空間論/普遍的語用論の構想/コミュニケーションにおける合理性/公共圏の構造転換/インターネット空間の特徴/日本的コミュニケーションとはなにか
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講義形式(オンライン)にて展開する。moodleを使った質問・コメントを参照し、できるだけ受講生との対話の要素を取り入れて進めたい。
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授業の展開によっては変更もありうる。
第1回 イントロダクション コミュニケーション論の見取り図 コミュニケーション論の切り口はかなり多様であり、どのような講義であっても偏ったものにならざるをえない。本講義で扱うことと扱わないことを紹介し、アウトラインを提示する。
第2・3回 言語行為論の展開 オースティンやサールらの言語行為論について述べ、メタレベルではないメッセージそのものに準拠した、言語行為にアプローチする方法を考える。
第4・5回 アーレントの公共空間論 アーレントの公共空間論をとりあげ、望ましい政治秩序におけるコミュニケーションの問題を考察する。
第6・7回 コミュニケーション的行為の理論 言語行為論を踏まえてハーバマスが展開したコミュニケーション的行為の概念を詳述する。合意を目指して妥当性要求を掲げる、という図式について理解する。
第8・9回 生活世界 ― コミュニケーションの合理性を支えるもの 前回を引き継いで、ハーバマスのコミュニケーション的行為の理論を検討する。有意味なコミュニケーション的行為が成立するためには知のストックとしての生活世界が必要であることを説く。
第10・11回 公共圏の構造転換 コミュニケーション的行為によって切り開かれた公共的な社会空間(公共圏)の持つ、政治的・規範的な意味を考える。
第12・13回 インターネットと公共圏 インターネットによって可能になったコミュニケーションの特徴を概説し、サイバー空間に公共圏を作り出すことが可能か、可能だとしたらいかなる条件か必要か、考察する。
第14・15回 日本的コミュニケーションの行方 いわゆる「日本的」コミュニケーションの特徴について解説し、こうしたコミュニケーションのパターンが生成してきた歴史的条件について考察する。
第16回 レポート提出日 講義内容に関するレポート提出を求める。
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予習は特に必要ないが、授業中に参考文献を指示するので、それに基づいて発展的な学修をすることが望ましい。
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学期末レポートの成績によって評価する。
成績は、90点以上「S」、89~80点「A」、79点~70点「B」、69点~60点「C」、59点以下は「D」。
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コミュニケーションの原理的問題を採り上げるので、講義内容も抽象的になる場合がある。疑問点は積極的に質問して欲しい。
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言語行為論、公共空間、コミュニケーション的行為、コミュニケーション的合理性、公共圏、日本的コミュニケーション
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授業を通じて準拠するようなテキストはない。参考文献は授業中に適宜指示する。
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