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[系統講義の目標] 人体構成の大局的理解に必要な部分について学習する。これにより、引き続き実施される実習において、局所に剖出した構造を全体の中で位置づけることが可能となる。 [実習の目標] ①臨床の場においても必要とされる観察力の養成 ②人体構造の三次元的な理解 ③生命倫理の基礎として『生』と『死』について洞察の獲得を目標とする。 [期待される学習効果] ①臨床の場における症状、病変、病態などの把握に、また研究においても必要とされる観察眼が養われる。 ②複雑な空間配置をとる人体諸器官・諸構造の具体的イメージ・知識を画像診断学の基礎とともに実習を通して習得することにより、後の基礎医学、臨床医学における学習がより強固な裏付けを持ったものとなる。 ③感謝の念を持って献体者と対話しつつ解剖を行なうことにより、生死についての深い洞察を得、人間性豊かな臨床医となることが期待される。
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人体の肉眼レベルでの構造について、その形態・周囲との三次元的関係を解説できるようになる。
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主として肉眼レベル人体構造およびその発生について教授する。第1週の系統講義では系統別に分けた人体構成のうち、実習前に知っておくべき項目についてその各ポイントを解説する。実習では篤志献体の御遺体を学生自らが実際に解剖することにより、人体構造の理解を目指す。解剖にあたっては同一御遺体のCT画像を参照しながらおこなうことで、深さ方向も含めた諸構造の三次元的理解とともに画像診断学の基礎を獲得出来るようにする。なお、必要に応じて実習講義等により要点の補充をおこなう。人体構造の発生については、実習と進度を合わせ講義形式で解説する。
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講義はスライドやプリントを用いた講堂における講義形式。実習は原則として4人1組で篤志献体の御遺体について解剖をおこなう。骨学実習は骨標本を使用して実施。解剖実習中のCT画像参照は各班1個配布するiPadによりおこなう。
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下記の予定は一部変更の可能性があります。授業実施日が近くなったら、ブログ「Anatomy」http://anatomy.med.gunma-u.ac.jp/ にアクセスし、授業スケジュールを確認して下さい。
9/13(火)pm 依藤・村上 オリエンテーション 9/14(水)pm 依藤 解剖学総論、多鹿 宿題試験、多鹿 運動器系、多鹿 脈管系 9/15(木)pm 依藤 神経系-1、依藤 神経系-2、依藤 神経系-3 9/16(金)pm 依藤 骨学実習講義(概観・体幹・上肢帯)、依藤・村上・多鹿・上野(骨学実習:概観・体幹・上肢帯) 9/20(火)am 依藤 講義(背部・上肢帯)、依藤・村上・多鹿・上野(解剖実習開始式、皮膚と皮下組織、背部浅層の筋群) 9/21(火)pm 依藤・村上・多鹿・上野(解剖実習:皮膚と皮下組織、背部浅層の筋群、背部中間層の筋群) 9/22(水)am 依藤・多鹿(解剖実習:背部深層の筋群、後頭下部) 9/23(水)pm 依藤・多鹿(脊柱) 9/24(金)am 依藤 骨学実習講義(自由上肢)、依藤・上野(骨学実習:自由上肢) 9/24(金)pm 依藤・上野(解剖実習:肩甲部・胸筋部) 9/27(火)am 依藤 講義(上肢)、村上(発生学:総論)、村上(発生学:四肢) 9/27(火)pm 依藤・多鹿(解剖実習:腋窩) 9/28(水)am 依藤・上野(解剖実習:上腕) 9/28(水)pm 依藤・上野(解剖実習:肘窩、前腕の屈筋) 9/29(木)am 依藤・多鹿(解剖実習:手掌) 9/29(木)pm 依藤・多鹿(解剖実習:前腕伸筋、手背) 9/30(金)am 依藤・上野(解剖実習:上肢の関節) 9/30(金)pm 依藤(試験前自己学習) 10/4(火)am 依藤(試験前自己学習) 10/4(火)pm 依藤・村上・多鹿・上野(試験:筆記・実地) 10/5(水)pm 依藤(講義:CTの基礎)、村上・多鹿・上野(CTソフト講習会A・B) 10/6(木)pm 粟田(画像診療部:胸部の画像診断学)、村上(CTソフト講習会C) 10/7(金)pm 村上 講義(胸部-肺)、村上 講義(胸部-心臓)、村上・多鹿(解剖実習:前胸壁、胸膜腔) 10/11(火)pm 村上・上野(解剖実習:肺、縦隔、中縦隔、肺区域) 10/12(水)pm 村上・多鹿(解剖実習:心臓の外景、内景-1) 10/13(木)pm 村上・上野(解剖実習:心臓の外景、内景-2、上縦隔、後縦隔) 10/14(金)pm 依藤 講義(腹部)、粟田(画像診断部:腹部の画像診断学)、依藤・多鹿(解剖実習:体表解剖、前腹壁の皮下組織、前外側腹壁の筋群) 10/18(火)pm 依藤・上野(解剖実習:腹壁の翻転、腹膜と腹膜腔、腹腔動脈、胃、脾臓、肝臓、胆嚢-1) 10/19(水)pm 依藤・多鹿(解剖実習:腹腔動脈、胃、脾臓、肝臓、胆嚢-2) 10/20(木)am 依藤・上野(解剖実習:上腸間膜動脈と小腸、肝区域の剖出) 10/26(水)am 依藤・多鹿(解剖実習:下腸間膜動脈と大腸、十二指腸、膵臓、肝門脈 10/26(水)pm 依藤・多鹿(解剖実習:胃腸管の取り出し、後腹膜臓器) 10/27(木)am 村上(発生学:心臓血管系)、村上(発生学:消化器・呼吸器系) 10/27(木)pm 村上 講義(骨盤部)、依藤(解剖実習:後腹壁(腰神経叢)、横隔膜 10/28(金)am 村上(骨学実習講義:骨盤部)、村上・上野(骨学実習:骨盤部) 10/28(金)pm 松崎(骨学実習講義:下肢)、松崎・向後・向後(骨学実習:下肢) 11/1(火)am 村上・多鹿(解剖実習:肛門三角、外生殖器と会陰-1) 11/1(火)pm 村上・多鹿(解剖実習:外生殖器と会陰-2、尿生殖三角、骨盤腔-1) 11/2(水)am 村上・上野(解剖実習:骨盤腔-2、骨盤内臓) 11/2(水)pm 村上・上野(解剖実習:内腸骨動脈と仙骨神経叢、骨盤隔膜) 11/4(金)am 依藤(発生学:泌尿生殖器系)小川(外科)特別講義 11/4(金)pm 依藤(試験前自己学習) 11/8(火)am 依藤(試験前自己学習) 11/8(火)pm 依藤・村上・多鹿・上野(試験:筆記・実地) 11/9(水)am 松崎 講義(下肢)、松崎・向後・向後(解剖実習:表在静脈と皮神経) 11/9(水)pm 松崎・向後・向後(解剖実習:大腿の前方区画) 11/10(木)am松崎・向後・向後(解剖実習:大腿の内側区画) 11/10(木)pm松崎・向後・向後(解剖実習:殿部) 11/11(金)am松崎・向後・向後(解剖実習:大腿の後方区画) 11/11(金)pm松崎・向後・向後(解剖実習:下腿) 11/15(火)am松崎・向後・向後(解剖実習:足底) 11/15(火)pm松崎・向後・向後(解剖実習:下肢の関節) 11/16(水)am 依藤 講義(頭頚部-1:概観、頚部、顔面など)、依藤(骨学実習講義:頭部)、依藤・多鹿(骨学実習:頭部-1) 11/16(水)pm 依藤・多鹿(骨学実習:頭部-2) 11/17(木)am 依藤・上野(解剖実習:後頚三角) 11/17(木)pm 依藤・上野(解剖実習:前頚三角-1) 11/18(金)am 依藤・多鹿(解剖実習:前頚三角-2、甲状腺・上皮小体) 11/22(火)am 依藤 講義(頭頚部-2:顎、頭蓋、眼、脳神経の一部)、依藤・上野(解剖実習:顔面-1) 11/22(火)pm 依藤・上野(解剖実習:顔面-2、耳下腺、頭皮、側頭部-1) 11/24(木)am 依藤・多鹿(解剖実習:側頭部-2、頭蓋の内部、硬膜の折れ込みと硬膜静脈洞、頭蓋窩) 11/24(木)pm 依藤・多鹿(解剖実習:眼窩、環椎後頭関節) 11/25(金)pm 依藤 講義(頭頚部-3:口腔、喉頭、耳)、依藤・上野(解剖実習:頭蓋の脱関節) 11/29(火)pm 依藤・多鹿(解剖実習:咽頭) 11/30(水)pm 依藤(発生学:頭頚部)、依藤・上野(解剖実習:鼻と鼻腔、硬口蓋と軟口蓋、口部) 12/1(木)pm 依藤(発生学:感覚器)、依藤・多鹿(解剖実習:耳) 12/2(金)am 依藤(試験前自己学習) 12/2(金)pm 依藤(試験前自己学習) 12/6(火)am 依藤(試験前自己学習) 12/6(火)pm 依藤・松崎・村上・向後・向後・多鹿・上野(試験:筆記・実地) 12/16(金)pm 依藤・村上・多鹿・上野(iPad返却、清掃、納棺、終了式)
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実習前の予習は極めて大切です。授業後の復習と合わせて必ずおこなうよう努めて下さい。
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[講義に関して] ①講義・実習講義は重要なポイントを解説するので、上手に活用すれば学習時間の節約になるはずである。 ②解剖学を単なる用語の暗記科目と捉えず、形の持つ意味を考え、理屈付けながら学習を進めること。そうすれば無味乾燥な用語の暗記に終始しないはず。その意味からも生理学で扱う各器官の機能と絶えず関連づけながら学習、発生過程を調べながらの学習は大切で役に立つ。 ③発生学もこの肉眼解剖学の一部として実施する。発生学はCBTの出題範囲ともなっているので、それにも対応できるはずである。 [実習に関して] ①解剖学は医学の最も基礎である人体の構造を学ぶ学問である。特に、人体解剖実習においては、御遺体に対し献体の遺志と尊厳とを心に刻み、御遺体を各自の『先生』として学びとる態度で接して欲しい。真摯に自ら学ぶ姿勢が要求される。 ②実習が始まれば理解できると思うが、実物の人体の複雑な三次元の構造は教科書や二次元的な図譜からは学び取れない。また、自ら体験した剖出部位は強くイメージとして頭に残るが、単なる見学に留まると印象は弱くなる。解剖と言う行為は表層を壊していかなければ深層の観察はできない一種の不可逆過程である。その意味から、実習の欠席、遅刻は極力避け、班の中でチームワークよく剖出を進めていって欲しい。 ③実習の予習はきわめて重要である。予習により、大事な点、予習で解りにくい点などを把握した上で出席すること。また実習は手、耳、口など五感、関係する運動器を総動員して実習に集中すること。解剖学用語なども班の中で絶えず互いに口に出し、また耳で聞くことで比較的容易に頭に入るはずである。 ④同一御遺体のCT画像を参照しての解剖実習は群大が世界に先んじておこなっている試みである。この貴重な実習を無駄にせず、積極的にチャレンジする姿勢で実習に励んでほしい。
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肉眼解剖学、人体発生学、人体解剖学実習、骨学実習、人体構造の三次元的理解、CTと人体解剖の統合
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9784890133871
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グラント解剖学実習
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P.W.タンク 編,新井良八 監訳,
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西村書店
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2009
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グレイ解剖学アトラス-原著第2版-電子書籍-日本語版-付
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Richard L. Drake, A. Wayne Vogl, Adam W. M. Mitchell 他
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エルゼビア・ジャパン
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2015
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プロメテウス解剖学-コア-アトラス-第2版
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医学書院
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2014
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臨床のための解剖学-第2版
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メディカルサイエンスインターナショナル
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2016
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解剖学カラーアトラス-第8版-
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Johannes.W.Rohen他
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医学書院
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2016
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画像解剖コンパクトナビ
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百島祐貴
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医学教育出版社
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2013
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新発生学(Qシリーズ)
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白澤信行
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日本医事新報社
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2012
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イラスト解剖学 第8版
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松村讓兒
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中外医学社
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2014
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