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2016年4月に施行された障害者差別解消法や、各地の地方公共団体で制定されつつある手話言語条例に基づいて、ろう児・者が、教育や生活全般にわたり手話でアクセスできるようにするための支援人材育成と環境整備が喫緊の課題となっている。 本講義では、日本手話から日本語、日本語から日本手話への逐次通訳演習と日本手話による言語活動を通して、教育場面を含む日本手話の言語スキルとコミュニケーションスキル及び通訳スキルの基礎を高めることを目的とする。
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■日本手話で、CEFR(学習、教授、評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠)B2~C1レベルの言語運用力を身につける。
CEFR B2: 自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的かつ具体的な話題の複雑なテクストの主要な内容を理解できる。お互いに緊張しないで手話母語話者とやりとりができるくらい流暢かつ自然である。かなり広範な範囲の話題について、明確で詳細なテクストを作ることができ、さまざまな選択肢について長所や短所を示しながら自己の視点を説明できる。
CEFR C1: いろいろな種類の高度な内容のかなり長いテクストを理解することができ、含意を把握できる。言葉を探しているという印象を与えずに、流暢かつ自然に自己表現ができる。社会的、学問的、職業上の目的に応じた、柔軟で効果的な言葉遣いができる。複雑な話題について、接続表現や結束表現を用いながら、しっかりした構成を持つ明確かつ詳細なテクストを作ることができる。
■「言語としての日本手話IA/IB・IIA/IIB」「日本手話と日本語の違いを学ぶ」(I)で習得済みのものを含めて、日本手話の基本語彙3,000語を習得する。 ■ろう者の日常生活および社会全般に関わるテーマの単独談話及び会話について、日本話から日本語、日本語から日本手話に逐次通訳ができる(厚生労働省手話通訳者養成カリキュラム応用課程修了相当)。 ■教育を中心に、福祉・医療・就労等の場面における談話の通訳に必要な知識(ろう児・者がよく利用する教育・福祉サービスの制度と内容、サービス利用に関わる諸問題など)を身につける。 ■ろう児・者へのコミュニケーション支援としての手段、人と人のコミュニケーションを通訳でつなぐ手段であることを意識した手話の使い方ができる。
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A:諸科学についての基礎的知識と理解 ○ B:論理的・創造的思考力 △ C:コミュニケーション能力 ◎ F:子どもの成長・発達と教育方法 ○ H:学校教育に関する様々な課題 ○ I:他者との協働 ◎
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授業では逐次通訳トレーニングと日本手話による言語活動を行う。毎週、授業時間外で取り組む課題を提示する。課題は、手話通訳の前提となる日本手話と日本語の言語スキルを高める内容となっているため必ず行うこと。
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順序や内容は、受講生の学習到達状況に応じて変更することがあります。
第1回 イントロダクション 第2回 サイト・トランスレーション_読みとり通訳(1) 第3回 サイト・トランスレーション_読みとり通訳(2) 第4回 サイト・トランスレーション_聞きとり通訳(1) 第5回 サイト・トランスレーション_聞きとり通訳(2) 第6回 サイト・トランスレーション_聞きとり通訳(3) 第7回 講義「ろうあ運動と手話通訳制度」 第8回 メディエーション(1) 第9回 メディエーション(2) 第10回 逐次通訳_会話通訳(1) 第11回 逐次通訳_会話通訳(2) 第12回 逐次通訳_読みとり通訳(1) 第13回 逐次通訳_読みとり通訳(2) 第14回 逐次通訳_聞きとり通訳(1) 第15回 逐次通訳_聞きとり通訳(2)
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■毎週、授業時間外で取り組む課題を提示します。当該課題は、手話通訳の前提となる日本手話と日本語の言語スキルを高める内容ですので、授業にスムーズについていけるように必ず取り組んでください。 ■手話通訳技能認定試験(手話通訳士試験)、手話通訳者全国統一試験の合格を目指す場合は、授業及び宿題をこなすだけでは難しいので、手話の流暢性を高めるために、地域の手話サークルに参加する、聴覚障害児の放課後等デイサービス事業(NPO法人きらきら)の活動に参加するなど、積極的に学外での経験を積んでください。 ■手話通訳の資格取得を目指す学生には希望に応じて、授業外の指導を行っています。詳細は主担当教員までお問い合わせください。
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■出席の確認は毎回授業終了後に提出されたリアクションシートで行います。リアクションシートの提出期限は授業翌日の昼12:00です。 ■積極的・主体的な学び(積極的な手話表出練習、講師への質問や話しかけ、他の受講生の手話表出や講師とのやりとりからの学び、宿題の提出回数、自主的に行う学習等)…80% (A, B, C, F, H, I) ■授業内・外において取り組んだ課題の内容に対する評価…20% (A, B, C, F, H, I)
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■「言語としての日本手話」(IA/IIB/IIA/IIB)、「日本手話と日本語の違いを学ぶ」(I)を単位取得済みであること ■障がい等の理由により、合理的配慮を必要とする場合は、事前に担当教員までご相談ください
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日本手話と日本語の往還を通して、ヒトが言語を運用する能力の奥深さを知ることができるでしょう。なぜろう児・者は日本語習得に困難を抱えるのか? ろう児の生活言語・学習言語を育てるには、日本手話や日本語をどのように活用するとよいのか? ろう教育及びろう児・者支援の現場で、この問いに応えていく実践力の基礎を身につけられる授業です。
■「日本手話と日本語の違いI/II/III」をすべて終えると、厚生労働省手話通訳者養成カリキュラムの全課程修了となり、手話通訳者全国統一試験の受験資格が得られます。群馬大学からはオープンバッジ(手話サポーター養成プログラム「手話通訳者コース」)が授与されます。 ■手話サポーター養成プログラムの詳細については、手話サポーター養成プロジェクトのHPをご覧ください。 https://sign.hess.gunma-u.ac.jp/education/subject.html ■全国手話検定試験へのチャレンジをおすすめします。受験する級については担当教員にご相談ください。 https://kentei.com-sagano.com/
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日本手話、日本語、手話通訳、教育・コミュニケーション支援、ろう児・者
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「言語としての日本手話」(IA/IB)(IIA/IIB) 「日本手話と日本語の違いを学ぶ」(I)
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9784904575055
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よくわかる逐次通訳
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ベルジュロ伊藤宏美, 鶴田知佳子, 内藤稔著
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東京外国語大学出版会
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2009
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9784327451912
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通訳の技術
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小松達也著
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研究社
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2005
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